沿革|公益財団法人日本アイバンク協会

公益財団法人日本アイバンク協会

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沿革

我が国における「角膜移植」は、諸外国の臨床報告をもとにほぼ平行して臨床への導入がなされるとともに、昭和25年には中村 康による多数の手術例について日本眼科学会雑誌で報告などがなされた。一方「アイバンク」については、米軍属Steinbergerらが米国のアイバンクの紹介を行い、わが国でもその必要性が認識され、法整備がなされる以前から眼球銀行が数か所で設立された。こうした社会的、医療界の状況により法整備の機運が高まり、昭和33年4月7日 「角膜の移植に関する法律」が当時の中山マサ厚生大臣らを中心に議員立法で成立した。

「角膜の移植に関する法律」制定後に、法律に則った眼球銀行が慶應義塾大学、順天堂大学などに設立された。「角膜移植に関する法律」の成立に貢献した桑原安治(慶應義塾大学医学部眼科教授)、水川 孝(大阪大学医学部眼科教授)、中島 章(順天堂大学医学部眼科教授)らが、「視力障害者の視力の回復に資するために献眼及び角膜等移植並びにアイバンク事業の普及推進を図り、国民の健康及び福祉の向上に寄与する」こととして、財団法人日本眼球銀行協会(事務局:慶應大学医学部眼科学教室)を昭和40年に設立し初代理事長に桑原安治が就任した。

公益財団法人日本アイバンク協会の歩みは以下のとおりである

昭和40年
理事長:桑原 安治 (慶應義塾大学医学部教授 昭和40年4月就任 51年3月退任)
事務局を慶應大学医学部眼科内に置く
昭和51年
理事長:水川 孝 (大阪大学医学部教授 昭和51年4月就任 昭和57年3月退任)
事務局を大阪大学医学部内に置く
昭和54年
「角膜の移植に関する法律」が「角膜移植及び腎臓移植に関する法律」に改訂される
この法律により死体からの腎提供・移植が可能となった
第1回全国連絡協議会開催(令和元年で42回を迎えた)
昭和58年
理事長:眞鍋 禮三 (大阪大学医学部眼科教授 昭和57年4月就任 平成12年4月15日退任)
事務局を社団法人日本眼科医会へ移転
平成2年
特定公益増進法人の認可を得る(募金等の免税措置が受けやすくなる)
海外研究助成制度を創設
平成9年
事務局を千代田区神田小川町2-8に移転
脳死での臓器移植を可能にするために「臓器の移植に関する法律」が公布される
「Eye Bank Journal」(令和2年現在 24-1号を刊行)を発行し、角膜移植の普及、啓発を図る
また、臓器提供に関するドナーカードの普及が図られる一方で献眼登録者の減少、献眼者の減少が生じ、移植待機症例の増加が顕在化した
平成12年
理事長:所 敬 (東京医科歯科大学名誉教授 平成12年4月1就任 平成22年3月退任)
事務局を千代田区神田錦町2-2に移転
アイバンクスタッフを対象に第1回アイバンクワークショップを開催
アイバンクサポーター・コーディネーター・メディカルディレクター制度委員会を発足
平成14年
アイバンクサポーター・コーディネーター・メディカルディレクター制度委員会をアイバンク認定スタッフ制度およびアイバンク認定サポーター制度に改組
平成15年
1月第1回アイバンク協会認定スタッフ試験を実施
5月第1回チーフサポーター講習会を東京で開催
12月第1回サポーター講習会を埼玉県で開催
平成16年
7月財団法人日本眼球銀行協会」から「財団法人日本アイバンク協会」に改称した
6月Eye Bankのロゴマークを商標登録する
7月アイちゃんマークを制定し商標登録する
平成18年
「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」が制定される
平成22年
理事長:金井 淳 (順天堂大学名誉教授 平成22年4月就任 平成29年6月退任)
財団法人は公益財団法人または一般社団法人への移行が求められたのを機に財団法人日本アイバンク協会は、金井 淳理事長のもとで移行法人を経て平成23年11月に公益財団法人として認可された
日本アイバンク協会は、公益財団法人としての公益事業を下記のように定義している
公益事業1 アイバンク活動に対する普及啓発事業
公益事業2 アイバンクに対する指導、連絡調整、助成事業
公益事業3 角膜医療に関する研究・教育の助成
その上で協会組織として、理事会、監事、評議員会を整備
また、協会として上記事業を行うことと併せて、各地のアイバンクが公益財団法人へ移行に関する助言、指導を行い、多くのアイバンクが公益法人に移行した(令和元年の時点で42法人が公益財団法人として活動している)
平成26年
3月事務局を千代田区神田錦町3-2に移転
平成27年
協会設立50周年を記念して、ジャニーズ事務所の全面的な支援をうけて啓発DVD「ヒ・カ・リ」の製作を行う
全国54アイバンクへアイバンク活動の発展、事務の効率化、献眼登録事業の見直しのためにPCを贈呈する
各アイバンクに対しPCを贈呈した結果、各アイバン間のメーリングリスト構築に繋がり、後にこのネットワークが「広域あっせん情報システム」及び「緊急角膜要請システム」へと発展
啓発事業としては、サポーター講習会(西田輝夫常務理事 山口大学名誉教授 担当)を全国で実施し、また、献眼ポスターを毎年作成し全国の保健所、都道府県庁にて掲示
平成29年
理事長:澤 充 (日本大学名誉教授 平成29年6月就任~)
財政の健全化
創立以来、寄付金や賛助会費等で協会を運営してきたが、年々公益事業が増加し、協会も財政難に苦しめられるような事態に至った
そこで、事務経費の削減、事業の見直し、寄付募集を図り、財政の健全化を目指した
財政健全化のために「小さな協会」として運営を行うこととしている
アイバンクジャーナルの発行を年4回から2回へ、ITの活用により事務作業の効率化を図り、固定事務経費の削減を図った
令和元年
公益目的事業3「角膜等の医療に関する研究・教育に対する助成等に関する事業」を「医師を対象とした角膜移植に関する技術の育成実習および法律、医学的知識に関するセミナー」を追加した
これにより従来から実施していた「角膜に関する海外研究助成制度」に加えて医師に対する実習として「アイバンクセッション」を第73回日本臨床眼科学会総会において開催した
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